先日、久方ぶりに一人で映画を見に行きました。
「聲の形」というアニメーションの映画なのですが、
もともと原作は少年マガジンで連載された大人気コミックで、
原作のあらすじやエンディングも知っていたので本来ならば
絶対に見に行かないパターンなのですが、それでも見に行ったのは
この作品が今まで読んだ作品のなかで一番心に響いた作品だからです。
この作品はかつていじめっ子で今はいじめられる側に落ちた少年と
少年にいじめられていた聴覚障害者の少女の心の交流・贖罪・葛藤・
純愛を描いた作品なのですが、執拗なまでのいじめの描写、非常に
綿密に描かれた心理表現がすばらしく、なにより障碍者の少女を演じた
声優さんのリアリティ溢れる演技は際立っていました。
全国で120スクリーンと決して多くは無い上映館数で興行収入が「君の名は。」
に次いで先週2位と異例の大ヒットを飛ばしているとの事。
はっきり言って、楽しい、面白いという要素は皆無の作品ですが、見た後
色々考えさせられる、じんわり心の奥底から感動がやってくる作品だと思いますので
ぜひ多くの人に見てもらいたいと思いました。
近畿ストックセンター 松田